フランスアレットの日記

7月11日
 成田空港からエールフランスでフランスのシャルルドゴール空港を目指して出発。
機内で隣の席の清水さんとおしゃべりしながらすごす。名古屋にお住まいの方。とってもおしゃれな方で,絵に対する情熱や生活の中での意欲など,
すっかりこの方の魅力に引き込まれてしまったのです。こんな年齢の重ねかたをしたいものだと。
7月12日
 アレットの町のホテルに着いたのは,フランス時間で夜中の1時半。国内線のトラブルで予想以上の時間がかかってしまった。
くたくたで,部屋にはいる。
何はともかく眠ってしまった。
 朝,目を覚まして窓をあけた。
さわやかな空気。目の前に広がる緑。
朝もやの中に見える古いお城。
アレットの町にきた。
すっかり疲れはどこかへ。
これから師となる ポール・アンビーユ氏のアトリエ訪問
機内ですっかり打ち解けた清水さんと夕刻散策。
あそこもここも描いてみたいと思いがふくらむ。

7月13日
ピレネー山脈 スペインとの国境でのお祭り"ジャンタ”に参加。すごいくねくね道を登り到着。
山々が美しい。遠くにビックダニーが見える。
さっそくあちらこちらでスケッチがはじまる。
すぐに油絵を描き始める人もいてさすがと思う。
お祭りは大勢の人でにぎわう。昼食はテントで。
待たされること2時間。
中ではのんびり準備が進む。
スペインの人は気が長い。
楽しい歌や食事で待たされたことは忘れてしまった。

         パステル F6 3枚

 
7月14日
何から描きはじめていいのかわからない。
ホテルの部屋から見えるお城が素敵だ。
何か形にしたいもの。パステルで描き始めてみる。
思うように色が出せない。

       アンビーユ氏の庭 パステル2枚
       スケッチ       F8

「庭のラベンダー」F4

7月15日
はじめて油絵を描く。
絵の具を調べてみれば,同じような色ばかり。
オリーブグリーンにサップグリーン 色数がいつもとほんとに少ない。
決定的なのは,イエローがないこと。
どうしよう。
イエローなしでやってみようと決めた。
アンビーユ氏の妹さんのポーレットさんのお友達の方が美しい花を沢山持ってきてくださった。
思い思いに描き始める。レッド系とイエロー系の花
もちろん私は,レッド系の花瓶の花を描きはじめた。

ふと振り返ってアトリエの窓に目が向く。
つる薔薇が白い壁にはえている。
思わず,もう一枚描きはじめてしまった。
        F6 花瓶の花
        F10 窓(つる薔薇

窓「つる薔薇」F10
7月16日
薔薇と窓なんてはじめて描く。
薔薇一つ一つなんて描いていられない。
何か良い方法はないかなと思いたらしてみる。
これがとても効果的。絵に雰囲気を与えているように
思った。
庭の片隅のラベンダーが美しいF4に描いてみる。
    F4油 庭のラベンダー
    F3 油 コンポートの溢れる花
7月17日
 ピレネー越えしてスペインの小さな石壁の町サンタクルス
小さな小道を歩いて振り返れば,ワーと声が出そうになる。
この重さ表現できない。
つばめがいっぱい。「幸福の王子」のお話を思い出す。
         F3 油絵 2枚
         スケッチ 4枚
 ずっと傍で見ていた女の子に絵を描いてもらう。
     鉛筆画 3枚 F3
7月18日
サンタクルスで描いた絵の手直し。
おつゆの絵の具をかけて調子をみる。
アンビーユ氏の庭から隣の家を描く。

       サム1枚
7月19日
静物画が描いて見たいと思い,アトリエの一室の鏡のある風景に挑戦する。
部屋の中の雰囲気の重さに飲み込まれそうになる。
バルール(を意識して,色をおく。
鏡の表現がとてもむずかしい。
 夕方 お花をいただいたポーレットさんのお友達のお宅を訪問する。手入れの行き届いた庭に感激!
こんな風にしなくちゃ。
        F6油 鏡のある風景
7月20日昨日出かけた周辺に油絵の具を持ってでかける。
目の前が開ける美しい場所でまずは,スケッチ。どこをみても描いてみたい。
あっという間にスケッチ7枚 2ヶ所を決めて油絵にしてみる。
 
     スケッチ7枚
      F10 油 アレットの空
      F3 油 アレットの丘
7月21日
美しい山々と家並みのスケッチを仕上げる。
スケッチをしていると,大きなねむの木のおうちの方が,庭から描いていいわよと声をかけてくださった。。はじめは,フランス語で。ぽかんとした表情で,フランス語ができないと伝えると英語で,言い返してくださった。
それは,何とわかったのです。
喜んで中に入れてもらう。プールにオレンジの壁。夢中でスケッチさせていただく。

           スケッチ3枚
 昼からは室内で,静物画  F0
7月22日 くもり 12時過ぎとても暑い
アンビーユ氏の大きな白いパラソルの絵を仕上げる。ヨーロッパの素敵なおうち。そのまま博物館にでもなりそうだ。
私が庭で一人で描いていたので,午前中3回もみていただく。緊張して,あわてて絵をパレットの上に落としてしまったのをみて,
「画家が,パレットの上に絵をおとしたらいいことがあるんだよ。」とおしゃった。
とてもすてきな時間
      F8 アンビーユ氏の白いパラソル
      F6 プールに映るアンビーユ邸
 午後 ねむくてねむくて
夕方新聞社の方が,取材にこられたとか
部屋でくっすり。新聞に乗り損ねた私。
でも私の絵を一緒に取る写真に使ってくださっていた。残念
マイペースとみんなに認められてしまった。
7月23日
アトリエ訪問ラリュー氏宅
アレットを8時出発2時間のバス
ラリュー氏(元サロン・ドトーヌ会長)だ。
場所は何と言うところだったか。何といいにくいところ調べておくね。サン・ジャン・ド・リュッツだ。
これが,本物のアトリエだ。庭にはプールがあって,
海が見える。吹き抜けの天井のアトリエ
シャンパンが用意され,おしゃべりがはずむ。
各自1枚絵を持参。批評していただく。
アンビーユ氏と見方が違う。
私はアンビーユ氏の表現の仕方が好きだな。
その人の良さを絵の中から探してくださるから。
今日もすてきな一日だった。くたくた。


 バスの中から,はがき絵にできるよう風景の
あたり(ちょっと描き込みをする)をつける。50枚 
絵に仕上げられるだろうか

7月24日
アンビーユ氏のお宅から少し離れたところに水車小屋がある。
描いて見たいと思っていたので,今日は朝からその予定で準備する。
日曜日 親子で散歩する人が多い。
水辺で,子ども達がたわむれている。
日本では,キャンプで見るような風景が,目の前に。
絵を売るの?」と声をかけてくる。
こちらでは,絵を買うのが当たり前のこととか。
      F8 水車小屋
   (清水さんにいただいたキャンバスで)



「風の舞う城」F8



スケッチ「くまさんのお店」

7月25日
アレットの町のホールでのほんの一日の展覧会に出品の作品選びをする。
 F3 コンポートの溢れる花
 F3 アレットの丘
 F6 あふれる花
 F8 風の舞う城
 F8 水車小屋
 F8 鏡のある風景
 F10 アンビーユ氏の庭(つる薔薇)
 F10 アレットの空
 デッサン パトリシアさん F6

フランス語で書かれた自己紹介のプリントを一緒に展示する。
7月26日
文化ホールの展示完成
なかなかりっぱな会場になった。
2週間あまりの中夢中で描いた作品
どれも嬉しいものばかり。楽しかったー。
嬉しかったー。この時間 すべてに感謝

アンビーユ氏の講評
自分の中に存在する可能性を大いに認めてくださる評をうれしく聞いた。
アンビーユ氏の人柄に触れた研修だった。

 
7月27日
オープニングは夕方5時〜
それまでは,アレットの町をもう一度スケッチする。また来ることがあるだろうか。
こんな遠い町にと思いながら,ペンを走らせる。
見渡せば,6枚描いていた。

 アレットの夜は長い。
町の人たちが,ぞくぞくとたくさんこられる。
日本人がどんな絵を描いているのかと・・
アンビーユ氏に一人一人紹介される。恥ずかしいけれどいってられない。
日本のおつまみなども用意されてそれもめずらしく。
主宰の馬郡氏はこの研修を30年されていると聞いて感動する。地道な活動。
なかなか画家は育たないのだ。

 
7月28日
荷物の整理をする。
スケッチできる時間を確保する。

スケッチ「しあわせの扉」

7月29日
いよいよ終わり
ほんとにあっという間である。
絵の具が重くてお土産が買えない。
重量制限が一番の難関だった。
無駄なものをほんとにたくさんもってきているのが反省。
また,絵を描きにきたいものだ。
7月30日
機内 仲良しにしていただいた清水さんと
おしゃべりしてあっという間に日本。
ほんとにこんな素敵に人生を歩んでこられた方がいらっしゃることに感動。
またお会いできる日を楽しみにお別れ

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